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谷口千吉監督逝去

 八千草薫の夫としても知られる谷口千吉監督が29日朝、95歳で亡くなった。ご冥福をお祈りします。
 今年は谷口千吉の初監督作品「銀嶺の果て」公開60周年であった。これは三船敏郎のデビュー作でもあり、伊福部昭が初めて映画音楽を手掛けた作品でもある。
 ところで、谷口監督の「ジャコ万と鉄」「奇厳城の冒険」も伊福部昭であるが、「潮騒」は伊福部の弟子の黛敏郎、「暁の脱走」の音楽は、伊福部の親友だった早坂文雄である。さらに、谷口監督が唯一黒澤映画の脚本作りに参加した「静かなる決闘」は、これまた唯一伊福部昭が音楽を手掛けた黒澤映画であった。もう一つはコジツケだが、谷口監督の公式長編記録映画「日本万国博」というのがある。実は万博で最も人気があった企業パブリオンは三菱未来館で、そこの音楽は伊福部昭だったのである。この映画でも、ちょこっとだが伊福部昭の音楽が聴けるらしい。
 谷口千吉伊福部昭は、「銀嶺の果て」で喧嘩したというエピソードが有名だ。しかし、実際にはこんなにも縁の深い関係だったのである。もちろん、「暁の脱走」と「万博」以外に出演(ほぼ全て主演)の三船も忘れるわけにはいかない。
 なにはともあれ、東宝には早く「潮騒」「ジャコ万と鉄」「奇厳城の冒険」などのDVDを出してほしい。
 ところで、今年春の伊福部昭音楽祭では、「銀嶺の果て」のメインタイトルなども聴けたが、来年3月の第2回音楽祭では、どのような曲が聴けるのだろうか。来年40周年を迎える「怪獣総進撃」のテーマは、前回「SF交響ファンタジー第1番」で演奏されたことだし、映画音楽は無いかもしれない。別にそれでもいいけれど。