人権擁護法案マガジン・ブログ版

人権擁護法案マガジンのブログ版です。人権擁護法案反対VIP総司令部まとめサイトはこちら http://zinkenvip.fc2web.com/

仙谷氏の中国観に対する意見

尖閣衝突事件】仙谷氏「日本が中国に迷惑」対中観で不一致
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/101004/plc1010042317014-n1.htm

 仙谷由人官房長官は4日の記者会見で、民主党枝野幸男幹事長代理が沖縄・尖閣諸島沖で起きた中国漁船衝突事件をめぐり、中国を「悪(あ)しき隣人だ」などと批判したことに反論。戦前の日本が「侵略によって中国に迷惑をかけた」ことを理由に中国を擁護した。「対中観」で不一致が露呈した形だ。
 仙谷氏はこの中で「古くから中国から伝来した文化が基本となり日本の文化・文明を形成している」と歴史を説きおこし、「桃太郎などの寓話(ぐうわ)も中国から取ってきたようなものが多い」と中国の文化的優位性を強調した。
 さらに「歴史の俎上(そじょう)に載せれば、そんなに中国のことを(悪く)言うべきではない」と枝野発言を否定。「(中国は)清朝の末期から先進国というか英米帝国主義に領土をむしりとられてというと言い過ぎかもしれないが、割譲されて民族としても国家としても大変、つらい思いをしてきた歴史がある」と中国の近代史に同情してみせた。
 そして「返す刀」で日本の戦争責任論に触れ、「日本も後発帝国主義として参加して、戦略および侵略的行為によって迷惑をかけていることも、被害をもたらしていることも間違いない」と日本の侵略を強調して中国を擁護した。
 枝野氏は2日のさいたま市内での講演で、「中国とは、法治主義が通らないとの前提で付き合わないといけない」などと中国を批判していた。

 まず、中国文化の流入が日本文化を形成したというのは、ある面に関しては正しいが、全てについて当てはまるわけではないし、現在の日本に対する影響は欧米文化のほうが大きいと思う。
 ただ、第一に言わねばならぬのは、日本の文明の根底にどのような他国の影響があるかということと、現在の国際政治とは、直接関係のある問題ではないということだ。
 敢えて上のように書いたのは、昔から日本人の中には、日本と支那は同文同種であるという幻想があるからだ。日本人と支那人漢民族等)は生物学的に言えば全く同じ種というわけではないだろう。まして文化的には全く違う。完全な異民族である。しかも、世界をいくつかの文明圏に分けたとすれば、日本と支那大陸とは別の文明圏に属するだろう。従って、本来理解し合える者同士だというのは、単なるまやかしである。
 異民族同士が理解し合うことは困難であるが、もちろん不可能ではない。しかしその場合、相互に文化の違いを理解して尊重し合わねばならない。少なくとも中国人には日本文化を尊重しようという意思は少ないように見えるし、日本人の側では文化の違いを理解できていない人も多い。これでは相互理解は難しい。
 さて、最後の大きな問題は、戦争責任の問題である。これは日本がどのような被害を与えて迷惑をかけたかという問題と、それへの適切な対応の二点が問題となるが、前者はここでは触れない。ただ、日本が一方的に迷惑をかけたということは絶対にない。さて、後者については、既に日本国の法的、政治的責任の問題は外交的に決着していることである。これは国交正常化や平和条約で終わる問題である。それをこちらから蒸し返す意味は全くない。
 仙谷氏に限らず、現在の政治問題に歴史だの文化だのを持ち出す人は多いが、彼らが言いたいことはいまいち分からない。もしかすると、日本は中国に感謝と謝罪の朝貢をし続けるべきだということかもしれない。もし彼らが前近代の人で、しかも日本以外の国の人だというのなら、日本が中国に朝貢すべきだと主張するのは不思議ではないが。