人権擁護法案マガジン・ブログ版

人権擁護法案マガジンのブログ版です。人権擁護法案反対VIP総司令部まとめサイトはこちら http://zinkenvip.fc2web.com/

道徳の教科書・実践編(渡邊毅)

 「現代語抄訳 二宮翁夜話」「道徳の教科書」「愛国心の教科書」の著者・渡邊毅さん(中学校教師)の新著。今回の本もなかなか素晴らしい内容だった。
 「道徳の教科書」を使った授業実践記録であり、似た本として「学校でまなびたい歴史」(齋藤武夫)、「先生、日本のこと教えて」(服部剛)を挙げることができる。それらの本と異なるのは、歴史など社会科ではなく、道徳という科目であることだ。私の場合、小学校の時には左翼的ではないが下らない道徳の授業を受けた記憶があるが、中学の時に道徳の授業なんてあったかどうか定かではない。覚えていないだけか、なかったのか。
 さて、これは素晴らしい授業で、生徒たちの意見も実によく考えられている。これが中学生の発言か、と思えるほどであるが、中学生にしろ小学生にしろ、知識は少なくても思考力は高い。もっと知識を詰め込ませるとともに、思考させる授業が必要だろう。その点、渡邊氏の授業は素晴らしい。そのことは生徒たちの感想文にも表れている。
 ただ欠点と言っていいかどうか、この本は「道徳の教科書」を読んだ後か、この本を読みつつ「道徳の教科書」の該当箇所を同時に読み進めるというふうにしなければ、どのような授業内容なのかさっぱり分からない。その点で齋藤さん(小学校教師)や服部さん(中学校教師)の著書とは異なっている。
 「道徳の教科書」は大人にとっても素晴らしい本であり、「愛国心の教科書」「二宮翁夜話」も同様である。この本は、「実際に授業で使ったらどのようになるのか」「道徳の教科書は本当に名著と言えるのか」確かめたい人にとって、嬉しい本である。興味のある人は是非読んでみてほしい。

道徳の教科書・実践編 「善(よ)く生きる」ことの大切さをどう教えるか

道徳の教科書・実践編 「善(よ)く生きる」ことの大切さをどう教えるか