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城内さんが紹介している交声曲「海道東征」

城内実ブログ コラム◇海道東征
http://www.m-kiuchi.com/2007/11/18/kaidoutousei/

 私のレコードコレクションの中に「海道東征」がある。「海道東征」は、昭和15年に……紀元二千六百年藝能祭のために制定された交響曲である。歌詞は日本が誇る偉大な詩人北原白秋が作詩し、作曲は「海ゆかば」の信時潔が担当した。八枚組の日本ビクターの「海道東征」のアルバム(A504〜A511、昭和16年1月16日東京音楽学校奏楽堂にて吹き込み、当時売価19円60銭)と解説書が手元にある。独唱と合唱は東京音楽学校(現在の東京芸術大学音楽学部)の生徒で指揮は当時まだ助教授の木下保、演奏は同大学の管弦学部である。……
 「海道東征」以下の八部で構成されている。
第一章 高千穂
第二章 大和思慕
第三章 御船出
第四章 御船謡
第五章 速吸と菟狹
第六章 海道回顧
第七章 白肩の津上陸
第八章 天業恢弘
 この「海道東征」が発表された当時は、まだまだアメリカのジャズや軽音楽が都会を中心にもてはやされていた時代であり、そうした中で大和民族の精神を西洋の交響楽という手法を用いて表現したことは特筆に値する。埋もれた名曲として後生に残すべき秀作である。

 上記から想像がつくと思うが、神武天皇のことを歌った曲。この曲のことは存在も知らなかったので、アマゾンで検索してみたところ、「オーケストラ・ニッポニカ 第2集」(2003年4月発売)というCDのみが結果に出た。

指揮:本名徹次
1. 管絃樂曲「讃頌祝典之樂」(早坂文雄)
2. 交声曲「海道東征」(信時潔)
3. 赤穂浪士のテーマ(芥川也寸志)
 日本の埋もれた作品に光を当てようと、作曲家の故芥川也寸志が力を注いだ新交響楽団に在籍したメンバーを中心に設立された「芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカ」の設立記念公演第2回。特に、信時潔の「海道東征」は日本音楽史上、類まれなるカンタータであるが、戦後では初の全曲演奏となり話題を呼ぶ。片山杜秀氏のライナーノーツも必見である。

早坂文雄芥川也寸志、新交響楽団本名徹次片山杜秀、どれも非常によく聞く名前である。「大和民族の精神を西洋の交響楽という手法を用いて表現した」伊福部昭のファンとしては、興味のそそられるCDなのだが、廃盤のようで残念。
 平成19年の、この1年間、伊福部昭のCDばかり収集し、聴きまくっていたが、来年は早坂文雄芥川也寸志の曲も聴いてみたい。「海道東征」もそのうち聴いてみたい。
 ちなみに伊福部昭の「交響舞楽 越天楽」も紀元2600年の奉祝曲らしいが、聴いたことがないし、CDも出ていないと思われる。