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吉田松陰一日一言 川口雅昭

 一日一言シリーズというものがあるらしく、この本も松陰先生の言葉が、一日に一つずつ読めるようになっている。講孟箚記からの引用が多いので、そちらを読んだ人にはお馴染みの言葉も多い。全体的に、知っている言葉や重要でない言葉の割合が多いが、それでも素晴らしい言葉がたくさんあり、有益な本だ。


乱は兵戦にも非ず、平は豊穣にも非ず、君君たり臣臣たり、父父たり子子たり、天下平(たいら)かなり。
<訳>乱とは兵乱をいうのではない。平とは五穀が豊かに実るということではない。君が君の道を尽くし、臣が臣の道を尽くす。父が父の道を尽くし、子が子の道を尽くすとき、天下は平らかであるというのである。(8P)


天下の英才を育(いく)するは必ず×生(そうせい)より起る。(×は魚取という一字)
<訳>天下の優れた才能をもった人物は、必ず私のもとから育つ。(必ず私が育てる。)(135P)


気を養ふは名山大川(たいせん)を跋渉するに在り。
<訳>やる気を起こす方法は、有名な山や川などを巡り歩くことにある。(141P)


太平已(すで)に久しきに当りて大事を興造せんとする時は、人心偸安(とうあん)必ず与せず。
<訳>平和な日々が長く続いている時代に、(国家、国民にとって)大切なことを始めようとする際には、一般の人々は目前の安楽を貪るだけで、絶対に協力などはしてくれない。(だからこそ、リーダーたる者は、断じて行うべきである。)(157P)


人生倏忽(しゅっこつ)、夢の如く幻の如し、毀誉も一瞬、栄枯も半×(はんしょう)、唯だ其の中に就き、一箇不朽なるものを成就せば足る。
<訳>人生というものは極めて短いものであり、夢、幻のようなものである。誹りを受けることも、褒められることも一瞬である。栄えることも衰えることも瞬時である。はかない人生である中で、一つだけでいい、永遠に朽ちない事柄をなし遂げられれば十分である。(168P)


<訳>人のもって生まれた才能というものは、育てずにおくべきではない。(中略)ただし、人にはそれぞれできることとできないことがある。物が同じではないというのは物の本質である。(中略)同じではない人を同じにしようなどとせず、いわゆる、その人の優れた才能を育てることに努めるべきである。(中略)今の欠点は、全国の人をみんな同じにしようと願っていることである。そうであるから、かえって、我が国では才能の特に秀でた人を見ないのである。(202P)


総じて大事を挙げ行ふ時は必ず衆議帰一の所を用ふべし。是(これ)政(まつりごと)の先著なり。
<訳>全てにおいて、大切なことを審議決定し、実行する時には、必ずみんなの意見が一致したものを採用すべきである。これは政治を行う上で最も優先すべきことである。(203P)


吾(わ)れ今国の為に死す、死して君親に負(そむ)かず。悠々たり天地の事、鑑照、明神に在り。
<訳>私は今、国家のために死ぬ。死ぬけれども、君や親には一切背いていない(やましい所は一切ない)。果てしなく、永久に天地は存在する。神様が私の心をきちんと見通してくださっている。(205P)


何事もならぬといふはなきものをならぬといふはなさぬなりけり(215P)


国を憂へて友に負(そむ)くも、友を愛して国に負(そむ)かんや。
<訳>国家を憂えて、友に背くことがあったとしても、どうして友を愛して、国家に背こうか。背きはしない。(216P)


天のまさに大任をこの人に降さんとするや、必ず先ずその心志を苦しめ、その筋骨を労せしめ、その体膚を飢えしめ、その身を空乏にし、行その為すところに払乱す。(孟子
雪中の松柏いよいよ青々たり。(238P)


松下陋(ろう)村と雖も、誓つて神国の幹とならん。
<訳>松本村はひなびた一寒村ではあるが、必ずや日本国の骨幹となろう。(249P)

吉田松陰一日一言

吉田松陰一日一言