伊福部昭の芸術9 祭─伊福部昭音楽祭ライヴ その2
3,800円
作曲:伊福部昭、指揮:本名徹次、演奏:日本フィルハーモニー交響楽団
アマゾンのランキングでは、6月27日20時45分に確認したところ、音楽で489位、クラシックでは14位になっていました。
発売日は6月27日でしたが、アマゾンで発売一週間前に予約したにもかかわらず、届いたのは今日になってでした。待ち遠しくて、待ちくたびれて、はあ一日でも早く届いてくれと思っていましたが、実際に届いてしまうと、楽しみがなくなって寂しいのでありました。
このコンサートは私にとって初のクラシックコンサート、生オーケストラでした。そもそもコンサートなんて、ポール・マッカートニーのライヴに行ったことがあるくらいで、ほとんど経験がありません。生クラシック、生伊福部はとてつもない迫力、素晴らしさでしたが、さすがにCDでは再現できません。どのような機械を使っても、きっと無理でしょう。なぜなら、今、目の前で演奏している人たち、指揮者、そして会場の聴衆が一体となる。そんな点も大切だからです。私のような貧乏人には、コンサートを再現できるステレオなど手に入るはずがありませんので、今後も第3回、第4回と伊福部昭音楽祭が続き、地元のホールでもどっかの楽団が伊福部先生の曲を演奏するようになれば、これ以上の幸福はありません(第2回音楽祭は来年春に行われる)。
さて、それではあの感動の、思い出のコンサートをもう一度聴いてみますか。
作曲:伊福部昭、指揮:本名徹次、演奏:日本フィルハーモニー交響楽団
アマゾンのランキングでは、6月27日20時45分に確認したところ、音楽で489位、クラシックでは14位になっていました。
発売日は6月27日でしたが、アマゾンで発売一週間前に予約したにもかかわらず、届いたのは今日になってでした。待ち遠しくて、待ちくたびれて、はあ一日でも早く届いてくれと思っていましたが、実際に届いてしまうと、楽しみがなくなって寂しいのでありました。
このコンサートは私にとって初のクラシックコンサート、生オーケストラでした。そもそもコンサートなんて、ポール・マッカートニーのライヴに行ったことがあるくらいで、ほとんど経験がありません。生クラシック、生伊福部はとてつもない迫力、素晴らしさでしたが、さすがにCDでは再現できません。どのような機械を使っても、きっと無理でしょう。なぜなら、今、目の前で演奏している人たち、指揮者、そして会場の聴衆が一体となる。そんな点も大切だからです。私のような貧乏人には、コンサートを再現できるステレオなど手に入るはずがありませんので、今後も第3回、第4回と伊福部昭音楽祭が続き、地元のホールでもどっかの楽団が伊福部先生の曲を演奏するようになれば、これ以上の幸福はありません(第2回音楽祭は来年春に行われる)。
さて、それではあの感動の、思い出のコンサートをもう一度聴いてみますか。
ディスク1
- SF交響ファンタジー第1番……このCDに未収録の第1部(琴や歌)で既に圧倒された後でしたが、初のオーケストラ体験に、体が痺れました。ゴジラのテーマは最初の部分が徐々にテンポが速くなっていく、私好みの演奏です。バラゴンのテーマとゴジラ&ラドンのテーマが続けて演奏されるのもポイント。マーチは短縮されていますが、なかなか迫力があります。少しだけ小松一彦指揮の演奏に似ている気がしました(マーチに限らず)。
- 銀嶺の果て……伊福部先生の映画デビュー作。同時に、三船敏郎の銀幕デビュー作。谷口千吉の初監督作品。名曲ですがサントラは音質が悪く、大音量で聴くのは厳しいのです。ここで初めて、コンサートにおける演奏が加わりました(再録音自体は初めてではないらしい)。最後のピアノは音量をもう少し抑えたほうがいいと思います。それと、スキーシーンの曲とトラックが同じなのが嫌ですね。どうせなら分けてほしかった。メインタイトルはテンポが少し速めで、「ラドン追撃せよ」っぽい。
- 座頭市物語……座頭市は勝新もビートたけしもあまり好きではありません。しかし、この曲は気に入っています。第1作のメインタイトルで、この曲だけのために琵琶奏者が登場。カッコいいです。テンポは少し遅め。
- ビルマの竪琴……「銀嶺の果て」で既に使われ、ゴジラの「帝都の惨状」「海底下のゴジラ」として宝田明ほか世界中の人間を泣かせてきた悲しい曲です。ビルマの竪琴でも、劇中でこの曲が流れるシーンは泣けます(私は泣いていないが、人によっては泣きます)。ビルマの竪琴バージョンであるこの演奏は、銀嶺の果て、座頭市物語と同じくコンサートにおける初めての演奏と思われます。素晴らしいです! この曲は「オホーツクの海」という歌曲にもなっています。まだそちらは聴いたことがありませんが、合唱と独唱など、いくつか種類があるようです。「ゴジラvsデストロイア」のレクイエムが登場するまでは、この「ビルマの竪琴」は、だんとつで泣ける伊福部ナンバー1でした。
- 「わんぱく王子の大蛇退治」より“アメノウズメの舞”……最初の音を聴いた瞬間、神が降りてきた気がしました。映画と同じでテンポが速く、迫力があります。この曲も、コンサートでは初めてかもしれません。スタジオ録音は「芸術7」に収録。交響組曲「わんぱく王子の大蛇退治」、名曲です。
- オーケストラのための特撮大行進曲……吹奏楽のためのマーチメドレーをオーケストラ用に再編曲したものです。怪獣大戦争マーチ、メーサーマーチ、Gフォースマーチの3曲。吹奏楽版はキーが低くなっていましたが、この演奏では映画と同じになっています。テンポが遅めですが、なかなかいいですよ。
ディスク2
管絃楽のための「日本組曲」
- 第1曲 盆踊……この曲は佞武多と違って普通の演奏です。初演より「芸術2」に近いテンポです。コンサートでは、映画音楽より純音楽のほうが素晴らしいな、と思いました。CDで聴くと映画音楽も素晴らしいのですが、生演奏なら断然第3部です。
- 第2曲 七夕……コンサートでは、心臓がバクバク言っていて、集中して聴けませんでした。こうして改めて聴いてみると、素晴らしい演奏です。本当に美しい。ちょうど七夕まで後5日ですね。
- 第3曲 演伶(ながし)……この曲は「伊福部昭の芸術2」の演奏が一番好きで、テンポ遅めがいいのです。このコンサートでは、初演である「作曲家の個展」より速いくらいでした。悪くはありませんが、好きではありません。
- 第4曲 佞武多(ねぶた)……途中まではかなり遅めのテンポですが、途中からすごいことになります。自分の記憶では、とにかく迫力のある演奏で、テンポは少し速めだった、というくらいの感想でした。しかし、そんなもんじゃありません。滅茶苦茶速い。まさに暴走佞武多と表現するほかありません。マッハ3で飛行する佞武多……。日本の祭りでは死人が出る祭りもあるらしいですが、これでは参加者全員死亡、生存者なしです。この演奏については賛否両論ありますが、私は嫌いではありません。一つくらいこういう演奏があってもいいと思うのです。まるでジェットコースター。酔いそう。最後の一音が宙に浮かんでいる。ビートルズ以上のロックかもしれない。うはwwwwwwwwwwねwwwwwwぶwwwwwwwwたwwwwwwwwwwww
シンフォニア・タプカーラ
- 第1楽章……全然記憶にありませんが、CDで聴いてみると中間部が滅茶苦茶遅く、ちょうど佞武多とは逆の関係です。あまりに遅いので、ナクソスのCDよりも変な演奏という気がします。「芸術2」の演奏も遅めですが、あれは作曲者監修だけあって、ちょうどいいくらいです。ネット上では「聞いていて胃もたれがしてくる」と言っている人もいますが、それほどでもないでしょう。しかし、この演奏は本当に胃もたれがしてきます。これが気に入った人はいるのでしょうか。もし厳冬を表現しているのなら、うまいです。さっさと終われ!(しかし、意外とはまる=中毒になるかもしれません)。最後の部分は最高に白熱していて素晴らしいです。
- 第2楽章……七夕と同じで静かな曲です。なかなかいい演奏だと思います。この曲は別に遅くありません。
- 第3楽章……この曲は変な指揮ではありません。ベリーグッド。とても迫力があります。ただ、コンサートでも思ったのですが、ピッコロの音が少し変な気がします。ちなみに、アンコールである第3楽章の終わりの部分は収録されていません(普通に一回最後まで演奏して終わり)。また、このCDでは拍手はこの曲にのみ入っていて、タプカーラ第1楽章にも、もちろん入っていません。(私には)会場では聞こえなかったブラボーという声も入っています。マイクの場所の関係でしょうか? これがあると伊福部って感じがします。